2009年10月20日火曜日

v0.6 Finalを使ってみた - ネットワークレンダリング編

というわけでつづきです。

高解像度の出力設定でレンダリングするべくネットワークレンダリングを使いましたが
他にもSAMPLER:metropolisに固定して、全てのINTEGRATORとの組み合わせを試して
みたりしました。解像度は220x300と小さいですがmetropolisサンプラーの雰囲気が
伝わるかとおもいます。(画像の点数が多いのでこちらの別サイトにまとめてあります。)

で、ネットワークレンダに関してですが安定性が向上しているのとサーバ側での処理効率が
良くなっている感じです。 以前はたまに思い出したかのようなタイミングでサーバが途中で
落ちたり、処理終了後もサーバ側でタスクが残ってしまい手動で止めることが有りました。
しかし、v0.6Finalでは今のところ落ちたりタスクが残る状況は一度も起きていません。

またログを追わなくてもサーバの処理状況を確認できるようになったのも便利な点です。
LuxRenderのウィンドウのNetworkタブでタスクに現在参加中のサーバごとのS/pxの値が
表示されるようになりました。S/px値は出力イメージを1ピクセル描画するのに現在いくつ
のサンプルが処理されたかを示す値です。

図の下の数字が現在のタスク全体のS/px値、上がそのサーバが処理した値です。
この場合は全体約141 S/pxに対してサーバはおよそ60 S/pxを分担している事になります。
処理の負荷率でいうとクライアントが57%、サーバが43%で分担している状況です。



同じ構成でいくつか他のシーンをレンダしたところ、サーバの平均負荷率は約45%でした。
クライアントのMacbook(Core Duo 2GHz、RAM2GB)に対して、全体の半分弱の仕事を
サーバが肩代わりしている事になります。

サーバというと凄そうですが、実はAtom330にRAM1GBの激安Linux機だったりします。

ケースやメモリは旧マシンの流用、HDDも余りのSDカード4GBをアダプタでつなぐという
寄せ集めですが、レンダリングサーバとしては予想以上のコストパフォーマンスでした。
調べてみたところ同様のマシンを作るのに必要なものを全部新規に購入したとしても
  • Atom330 M/B D945GCLF2 - ¥9000
  • mini-ITXケース - ¥5000
  • DDR2 RAM 2GB - ¥3000
  • USBメモリ 4GB - ¥1000
  • OS Ubuntu9.04 - ¥0
といった具合で合計1万8千円ほどで揃えられるようです。

サーバとクライアントで、OSの種類や32bitや64bitといったスペックがごちゃ混ぜでも
LuxRenderのバージョンさえ同じなら問題なくネットワークレンダリングできます。

PCを買い替えるほどではないが少しでも早くレンダリングしたい方、ノートPCでパーツの
交換ができない方などは安価で小型なレンダリングサーバとしていかがでしょうか?

---------------------------------------------------------------
コメントなどありましたらこちらへ->web拍手