2009年10月16日金曜日

同じシーンをblenderとLuxRenderでレンダリングしてみた

OSのアップグレード以降非常に好調です。
なので普段やらないことも試してみたくったのでちょっとしたテストをしてみました。
同じシーンをblenderとLuxRenderでそれぞれレンダリングして比較してみました。

まずはblenderのスクリーンショット。球体にヒビが入って割れかけているようなモデル。
上、中左、中右、下と4ピースに分かれています。これに透明なマテリアルを指定して
ポイントライト1つでレンダリングしてみます。




まずはblenderでの出力から。設定はAO、透過、反射、影の4項目全てにレイトレース、
OSAは5を指定しています。レンダリング時間は約46分。



ヒビの影を写した柔らかい半影や屈折の表現などはスキャンラインでのレンダリングしか
出来なかった頃とは大違いです。OSAは最低限ですがノイズやジャギーも目立ちません。
ただパストレースやフォトンマップは使えないためコースティクスが出せないのが残念。


つぎはLuxRenderの出力。INTEGRATORはexphotonmap、マテリアルは球体は
プリセットのglass、床はmatteです。レンダリング時間は約40分。



球体のガラスの質感や影のなかのコースティクスがいい感じです。
ポイントライトでは半影が出せないのでエリアライトに照明を変更してみました。



レンダ時間は42分。影が柔らかくなりましたがコースティクスがだいぶ派手になってます。
また安直にポイントライトを削除して、同じ場所にエリアライトを追加したせいか反射が
強調されすぎてガラスというより銀や鉄など金属っぽい質感に見えます。
コントラスト差が大きい部分のノイズも若干目立つのでサンプル数を増やすか、もう少し
レンダ時間をかけても良かったかもしれません。


LuxRenderはさすがに"physically based and unbiased"というだけあり、物理的な光の
性質に依存する表現は正確です。リアルな結果を得るためにレンダリングやマテリアルの
設定をそれほど細かく調整する必要がないのも便利なところです。その反面、設定次第で
レンダリングの時間がだいぶ変わってきますが・・・。

ちなみに今回のLuxRenderでのレンダリングは40分ほどですが、使い始めてすぐの頃に
同じシーンファイルをレンダリングしたときは、2時間ほどかけて今回よりノイズが多い
絵しか出せませんでした。

blenderのレイトレースは古典的で厳密に物理現象を表現するのには向いていません。
しかし処理の早さ、ノイズの少なさ、設定により幅ひろい絵作りができるなど利点も
多いです。

定番かもしれませんがblender内蔵レンダは動画やトゥーンなどのNPR向け、LuxRenderは
フォトリアルな静止画向け、というように上手に使い分けていくのが良さそうです。

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