2010年4月5日月曜日

OSX版 LuxRender v0.7RCでレンダしてみた。

メインのMac環境でv0.7RCが動いたのでファイルが残ってたこのシーンをテストレンダ。
下がレンダ結果、一枚目がガウスブルームのみ、二枚目はさらにグレアを追加したもの。
v0.6に比べガウスブルームの効きが弱く、逆にグレアがかなり強く効くようになった感じ。





初めに普段と同じくらいの設定でガウスブルームを入れてみたらあまりぼんやりというか
モヤッとしない。あれ?パラメータの効きが変わったのかなと思いつつ、さらにこれまた
いつもと同じ感じでグレアも入れたらかなり強烈にぼけぼけでモヤモヤになり驚いた次第。
LuxRenderでこのやわらかい雰囲気は目新しくておもしろい。従来のガウスブルームや
グレアとの組み合わせとはちょっと違った感じで、朝もやとか夢の中とかっぽいかも。


レンダ時間は手元のCore Duo 2GHzのMacBookとサーバのAtom330でレンダ15分、
ポスプロでちょっと遊んで5分の合計20分くらい。

正確には開始から18分ほどで一枚目を保存、20分くらいで2枚目を保存といった感じ。
以前からそうだったけれど、ライトグループによるライティングやポスプロをいじっても
レンダを頭からやり直す必要がないのは便利。久しぶりに使うと改めて楽ちんだと思う。


なんにせよ以前のバージョンから比べるとかなり早くなってるのは間違いないかと。
v0.6だと今回の構成に予備のC2D 2GHzのWin機を追加しても、同じ20分でこの品質を
出すのは無理なレベル。

画像の収束が早くなったのと変なノイズが出にくくなったのが大幅に効いてる感じ。
シーンにもよるだろうけどv0.7向けにサンプラーの設定を見直してもいいかも知れない。
特にmetropolisとかはデフォルトでなく、もっとスマートサンプラーらしさを積極的に
発揮させてもいい気がする。


OSX版のその他気づいたところはこんな感じ。

・OSX版はtonemap kernelの挙動は同じっぽい
Reinhardとlinearも含めて、すべてこれまで通りの感じで使えました。
win版の挙動が変わってたのは旧GUIのままなのが原因?まだRC1なのでバグとか調整中の
可能性もあるかもしれない。

・クライアントのプロセスを止めてもサーバのタスクが終了しないことがある
ローカルでタスクを終了してもサーバ側のタスクが走りっぱなしになることがしばしば。
こうなると待っててもレンダサーバが待受状態に戻らないのでタスクを一度手動で止めて
サーバのプロセスを再起動したほうが無難。

・レンダを終了させると”予期せぬエラーで終了しました”、になることがある
ネットワークレンダをしている時によく発生する。上記のサーバのタスクの終了処理が
おかしくなっててそれが原因で予期せぬエラーになってるような感じ。
LuxRenderのレンダリングの仕組みのおかげで、いまのところ結果のファイル出力には
問題ない模様。

・ポスプロ関連で変更いろいろ?
冒頭で触れたガウスブルームやグレア以外にも、ノイズリダクションも変更があったぽい。
サンプラーやインテグレータでのノイズの出方が変わった影響も当然あるんだろうけど、
関連パラメータの挙動というか係り具合が微妙に違ってるような印象。
他にもヴィネッティングが周辺を明るくする方向にも効果がかけられるようになってたり。

・exphotonmapが正しく動作するようになった
v0.7RC1以前の開発版からの改善点。初期の開発版で直接光の影響が無視される場合や
コースティクスが正しく出ない事があったんですが、その辺がちゃんと動作するように。

上のシーンをexphotonmapに変更するとこんな感じ。インテグレータ以外は変更なし。
今気づいたけどコースティクスの要素が無いからあまり参考にならないすね、これ。



あとレンダするシーンに対してメモリ不足なのが原因ぽいが、前はフォトンマップ作成中に
落ちることもあったけど、v0.7RCでは今のところ発生してないのも好感触。
ただし時間は相変わらずそれなりにかかる。このシーンみたいに屋外だと特に。

igiにくらべると間接光の影響が強めに出る傾向もこれまで通り。なので床や地面が単純だと
そこからの照り返しも単調になるんで、この画像みたいに陰影のバランスに違和感がでたり
逆にそこから見えない部分の手抜き感が伝わってしまったり。
ちなみにこのシーンの地面は生の四角ポリ一枚だったりw


今のところRC1という位置づけですが、機能の追加や各種改善も多いので、v0.6finalや
v0.61とかからの乗り換えでも得るものが多くてよろしいのではないかと。
v0.7でのスタティックパーティクル対応の話とかもどこかで見かけた気がするので
今後も期待して行きたいところ。


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