2009年11月18日水曜日

LuxRenderのTIPSとFAQ - その3

前回からTIPSのつづき。やっと半分くらい。


夜の風景を作るには?

LuxRenderのレンダリングエンジンでは物理モデルによる夜や夜間の空はサポートされていません。(他のソフトウェアでサポートしているものはいくつかあるようですが。)

夜空や星空のHDRマップを試してみるといいんじゃないかと思います。
メッシュエミッタを設定したエリアライトとして月のモデルを作成して、エミッタの色を実際の月の光に近いもの(詳細は自分で調べてください。)に設定してみるとか・・・。
ちょっとした工夫が必要かもしれませんがどうにかなるんじゃないでしょうか?



ガラスの質感を上手く出せません

上手く質感を表現できなくても異常なことではありません。
みんなガラスの表現には悩んでいます。



結局exit portalってなんなんですか?

exit portalはシーンに配置して光路を最適化するためのオブジェクトです。
カメラがオブジェクトの内部、たとえば部屋の中などの屋内にあり、メインの光源がそのオブジェクトの外にある場合に有効に使用できます。空や太陽が室内を照らしている場合などです。

exit portalを使用してレンダリングすると、光源からの光がどこを通過してくるのかという情報を追加してレンダリングエンジンに指定することができるようになります。
そのためより効率良く光路の処理を行うことができ、レンダリングのスピードが向上します。



建物の窓ガラスって作っておいたほうがいいんでしょうか?

ガラスに関してのtipsをあげておきます。

・屋外のシーンの場合
窓ガラスがあるほうがいいでしょう。

・屋内のシーンで、光が屋外の光源から入ってくる場合(太陽の光やsunsky、HDRを光源としている場合)
レンダリングのスピードが遅くなる場合があるのでちょっとしたトリックが必要です。
このような状況では普通にレンダリングするとシーンのオブジェクトが外部の光源により照らされるまでのパスの処理において屈折が2回余分に加わることになります。そこでこういった状況での問題を解決するにはAGM(Architectural Glass Material)を利用します。maxwellに同様のものがあります。これは光の屈折を起こさず、透過や反射といった現象だけが有効になっているガラスのマテリアルです。もちろんLuxRenderでも利用できます。

とりあえずカメラの位置やシーンの詳細が決まるまでは窓にガラス板のオブジェクトは入れなくてもいいでしょう。窓ガラスを設置する必要が出てきたら、その時はポータルも同時に設定するといいでしょう。ポータルの設置で注意が必要なのは、決して窓ガラスの内側にポータルを置かないことです。建物の外側の窓枠あたりで、窓ガラスに接するくらいに近づけておけばよいでしょう。

・外が暗かったり、屋内の光源で部屋が照らされているようなシーンの場合
上記のような設定にしておけば窓ガラスで反射はするので、ガラスに部屋の明かりが正しく映り込むようになります。



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